GIGAスクール端末のOSシェア、NEXTGIGAでChromebook一人勝ち!Windowsが大幅減した3つの理由【MM総研調査】

どうも、Chromebook大好きなタケイ(@pcefancom)です。
ITmediaの記事で、MM総研が2025年7月に公表したGIGAスクール端末のOSシェア推移が紹介されていました。
結論から言うと、第1期(2021〜)でほぼ横並びだった3OSが、第2期(NEXTGIGA)で大きく動いています。Chromebookが一人勝ち、Windowsが急減、iPadは堅調維持。この構図、Chromebookを追い続けてきた身としてはかなり面白い内容だったので、図解でわかりやすく整理してみました。
参照元: ITmedia「動き出した”NEXTGIGA”は初期の反省は生かせるか? “学校のWindows離れ”が起きた3つの背景」
第1期(2021〜)は3OSがほぼ均衡だった
GIGAスクール構想でバラまかれた端末は、Chromebook・Windows・iPadの3種類。
第1期のシェアは、MM総研の調査でほぼ3分の1ずつの均衡状態でした。
- Chromebook 42%
- Windows 29%
- iPad 29%
Chromebookがわずかに多かったものの、「圧勝」ではなく「僅差でトップ」。Windows・iPadもそれぞれ3割近くのシェアを持っていて、どのOSが主役でもおかしくない状況だったわけです。
個人的に、この頃はChromebookの認知度もまだ低くて、「Chromebookって何?」と言われるレベルでした。それが自治体単位で大量導入されたことで、日本の教育現場にChromebookが根付くきっかけになったのは間違いないですね。
第2期(NEXTGIGA)で構図がガラッと変わった
でもって、ここからが本題です。
2025年度から始まった第2期(NEXTGIGA)の調達状況を見ると、シェアの動きがかなり激しくなっています。
- Chromebook 60%(+18ポイント)
- iPad 31%(+2ポイント)
- Windows 10%(-19ポイント)
Windowsがシェアの約3分の2を失い、その分がほぼChromebookに流れた形。iPadは堅調維持(むしろ微増)という、極めて対照的な動きです。
5年に一度のリース更新のタイミングで、自治体がこれだけ「Windowsはもういいや」と判断したというのは、なかなか象徴的だなと思います。
なぜWindowsだけが”1人負け”したのか?

ITmediaの記事では、Windowsが避けられた理由として主に3つの背景が指摘されています。Chromebook側から見ると「そりゃそうなるよね」という内容ばかりだったので、整理しておきます。
理由1:コスト対性能の壁(5.5万円の予算では厳しい)
政府補助の上限は1台あたり5.5万円。
MM総研の調査によると、実際の端末単価は以下のようになっています。
- ChromeOS:平均5.4万円
- Windows:平均5.5万円
- iPadOS:平均5.7万円
Chromebookは5.4万円で必要十分な性能を確保できるのに対して、Windowsで5.5万円というと、新品の市販品ではまず見ない価格帯。かなり妥協したスペックで我慢することになります。
象徴的な事例として、2023年には徳島県教育委員会が手配した約1万5000台のWindowsタブレット(中国メーカーCHUWI製)のうち、3,500台以上が故障で使えなくなり授業に支障が出るという事態が発生しています。CHUWIは今年に入ってCPUの偽装問題も発覚していて、「安かろう悪かろう」のリスクが現実化した形です。
この事例、Windows端末を検討する自治体の判断にかなり影響しただろうな、と個人的には思っています。
理由2:起動・運用のストレス(授業で”すぐ使えない”問題)
学校現場で特に不満が大きいのが、Windowsの起動の遅さ。
- スリープ復帰が遅い
- アップデート後に再起動が要求される
- ドライバやアプリのインストール後にも再起動
45分しかない授業の中で、最初の3分を「PCの起動待ち」に使うのは致命的。
その点、Chromebookは電源ONから数秒で授業に入れる。自動アップデートもバックグラウンドで静かに完了して、ユーザー(=児童生徒)を待たせない設計です。私自身、Chromebookの起動の速さは8年以上使っていてずっと気に入っているポイントで、現場の先生が同じ感覚を持つのは当然だよなと感じましたね。
理由3:メモリ価格高騰でWindowsがさらに不利に
2024年秋頃から世界的にメモリ価格が高騰しています。
メモリを8GB〜16GB前提で作るWindows PCは、価格への影響をモロに受ける一方、Chromebookは軽量なChromeOSのおかげで8GBでも快適に動作する。この差が、調達価格にそのまま反映されるわけです。
さらにChromebookはGoogle Admin Consoleでクラウド管理できるので、教員・情シス担当者の運用負担も軽い。MDMのインストールやキッティング作業に手間を取られないのは、人手不足の教育現場では地味に大きなメリットといえます。
Canalysの出荷データも裏付け:日本向けChromebookが”前年比20倍以上”
このシェア変動は、出荷データ側からも裏付けが取れています。
調査会社Canalys(現Omdia)が2025年8月に公表したレポートによると、2025年上半期の日本向けChromebook出荷は前年比20倍以上に急増したとのこと。
アナリストのKieren Jessop氏は「日本向け出荷が前年比20倍超に伸び、政府補助による調達が本格化した」「このトレンドは2026年半ばまで続く見込み」とコメントしています。
世界全体で見ても、2025年上半期のChromebook出荷は1,100万台。そのうちLenovoが31%のシェアで首位に立ち、ASUSもGIGA需要で前年比43%成長と、日本のNEXTGIGAが世界市場を牽引している形です。
(出典:Canalys – Global tablet market Q2 2025)
Chromebookを追い続けている身として思うこと
個人的にずっと追いかけてきた身としては、NEXTGIGAは「Chromebookがようやく実力で評価された」転換点だと感じています。
第1期は正直、「補助金の範囲内で買える」「コロナ禍で急いで調達する必要があった」という消極的な理由でChromebookを選んだ自治体も多かったと思います。でも第2期は違う。5年使ってみて、現場の先生・児童生徒・情シス担当者が「これが良い」と判断した結果が、このシェア変動に出ています。
先日取り上げた舞鶴市の全庁DX事例のように、教育現場で育った”Chromebookのノウハウ”が行政・民間にも波及していく動きも出てきていて、この流れは今後数年でかなり面白くなりそうです。
一方で、Chromebookが6割を超えた市場は「寡占」とも言える状態。Googleのロードマップ次第で教育現場が影響を受けるリスクも出てきます。ChromebookがChromeOS単独からChromeOS+Android統合へと進化している最中でもあり、このあたりは引き続きウォッチしていきたいところです。
まとめ|NEXTGIGAはChromebookが主役の時代
MM総研の2025年7月調査から見えたNEXTGIGAの端末シェアは、以下のとおり整理できます。
- 第1期:Chromebook・Windows・iPadの3OSがほぼ均衡(42% / 29% / 29%)
- 第2期:Chromebook 60% / iPad 31% / Windows 10%と、Chromebookが一人勝ち
- Windowsが避けられた理由:①5.5万円予算での性能不足 ②起動・運用のストレス ③メモリ高騰で調達不利
- Canalysデータ:2025年上半期、日本向けChromebook出荷が前年比20倍超
自治体ごとに温度差はあるものの、全国傾向としては「Chromebook一人勝ち、iPad堅調、Windows急減」がNEXTGIGAの特徴。学校で5年間Chromebookを使った子どもたちが社会に出てくる2030年前後、この影響は教育現場だけでは収まらないだろうな、と予感しています。
Chromebookマニアとしては、引き続きウォッチしていきます。
参考リンク
- ITmedia – 動き出した「NEXTGIGA」は初期の反省は生かせるか? “学校のWindows離れ”が起きた3つの背景
- 日経xTECH – GIGAスクール端末の更新でWindowsがシェア大幅減、MM総研調べ
- Canalys – Global tablet shipments up for sixth quarter, Chromebook demand rebounded in Q2 2025
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