「ASUS Chromebook CM30 Detachable」 は、10.5インチの取り外し可能なディスプレイ、イン・アウトカメラを搭載し、タブレットとしても使える2in1 タイプの Chromebookです。
ASUSから2024年2月に発売されました。
※LTEを搭載したau版は別途auショップで2023年に発売されています。
スペックと特徴は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | ASUS Chromebook CM30 Detachable (CM3001) |
本体カラー | フォグシルバー |
OS | ChromeOS |
CPU | MediaTek Kompanio 520 (8186) |
グラフィックス機能 | Arm Mali G52 MC2 2EE (CPU内蔵) |
メモリ | 8GB LPDDR4X-3600 |
ストレージ | eMMC 128GB |
ディスプレイ | 10.5型ワイドTFTカラー液晶, 1920×1200ドット, グレア, タッチパネル搭載 |
カメラ | インカメラ: 503万画素, アウトカメラ: 503万画素 (オートフォーカス対応) |
通信 | Wi-Fi 6 (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax), Bluetooth 5.2 |
インターフェース | USB3.2 (Type-C/Gen1) ×1, マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック ×1 |
バッテリー | リチウムポリマーバッテリー (2セル/38Wh), 最大約12時間駆動 |
サイズ (タブレット) | 幅259.5mm × 奥行き169.2mm × 高さ8.95mm |
サイズ (タブレット + スタンドカバー) | 幅267.76mm × 奥行き177.5mm × 高さ14.65mm |
重量 | 約614g (タブレット), 約868g (タブレット + スタンドカバー + キーボード) |
付属品 | ACアダプター, 製品マニュアル, 製品保証書, ASUS USI Pen (本体収納可能), デタッチャブルキーボード, スタンドカバー |
特徴的なのがCPUにモバイル向けSoC「MediaTek Kompanio520」を搭載、メモリが8GBに増強されているところです。
Intel製に比べて、パフォーマンスはそこそこですが、Androidアプリとの相性がよく、バッテリー性能も高くなっています。
さらにメモリは前モデル(CM3)の4GBから8GBに倍増。
これまでだとタブを10枚開くとメモリ不足でもっさりするともありましたが、それも解消されました。
タブをたくさん開いても安定して動作するように改善されています。
液晶部分を360°回転させるフリップ型の2in1として設計され、キーボードを着脱せずにスタイルを状態を切り替えることができます。
ノートPCスタイルでは、ブラウジングやSNS、ブログ作業、タブレットスタイルにすればAndroidアプリをタブレットライクに利用可能です。
本体にUSIペンを内蔵しているのも特徴です。
ペンによる手書きに対応しているモデルはたくさんありますが、本体に内蔵できるのは少数でASUS Chromebook Detachable シリーズはその1つ。
ディスプレイを外してタブレットモードに変更、ペンでのノートやイラスト描きに使えるのはこのモデルだからこの使い方になります。
似たようなスペックのChromebookは、「Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook」となります。
こちらはディスプレイが10.5インチですが、同じくデタッチャブルタイプ、キーボードの取り外しが可能、タブレットタイプとして使えるモデルとなっています。
店頭でも並べて展示されることが多いです。
スペックですが、「ASUS Chromebook CM30 Detachable」のほうが2年新しいだけあって、CPUも1世代後、メモリも倍増、Bluetooth、USBのバージョンも最新と内部のスペックは上回っています。
ただ、インターフェースの数は、CM30がUSB-C1つに対してDuet 370が2つと少なくなっているのは、劣っているといえます。
性能を重視するのなら「ASUS Chromebook CM30 Detachable」、性能を犠牲にしててもインターフェースを重視するのなら「Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook」という選び方になるでしょう。
項目 | ASUS Chromebook CM30 Detachable | Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook |
---|---|---|
製品名 | ASUS Chromebook CM30 Detachable (CM3001) | Lenovo IdeaPad Duet 370 Chromebook |
本体カラー | フォグシルバー | ツートンカラー |
OS | ChromeOS | ChromeOS |
CPU | MediaTek Kompanio 520 (8186) | Qualcomm Snapdragon 7c Gen2 |
グラフィックス機能 | Arm Mali G52 MC2 2EE (CPU内蔵) | Qualcomm Adreno 618 |
メモリ | 8GB LPDDR4X-3600 | 4GB LPDDR4X |
ストレージ | eMMC 128GB | eMMC 128GB |
ディスプレイ | 10.5型ワイドTFTカラー液晶, 1920×1200ドット, グレア, タッチパネル搭載 | 10.95型IPS液晶, 2000×1200ドット, グレア, タッチパネル搭載 |
カメラ | インカメラ: 503万画素, アウトカメラ: 503万画素 (オートフォーカス対応) | インカメラ: 500万画素, アウトカメラ: 800万画素 (オートフォーカス対応) |
通信 | Wi-Fi 6 (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax), Bluetooth 5.2 | Wi-Fi 5, Bluetooth 5.1 |
インターフェース | USB3.2 (Type-C/Gen1) ×1, マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック ×1 | USB 3.0 Type-C ×2 (充電&ディスプレイ出力), USB Type-C to 3.5mmオーディオジャック変換ケーブル付属 |
バッテリー | リチウムポリマーバッテリー (2セル/38Wh), 最大約12時間駆動 | 長時間バッテリー駆動 |
サイズ (タブレット) | 幅259.5mm × 奥行き169.2mm × 高さ8.95mm | 幅275mm × 奥行き186mm × 高さ7.35mm |
重量 | 約614g (タブレット), 約868g (タブレット + スタンドカバー + キーボード) | 約525g (タブレット) |
付属品 | ACアダプター, 製品マニュアル, 製品保証書, ASUS USI Pen (本体収納可能), デタッチャブルキーボード, スタンドカバー | ACアダプター, 製品マニュアル, 製品保証書, スタイラスペン, デタッチャブルキーボード |
価格 | 5万円~6万円 | 4~5万円 |
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」については、2024年2月に購入して以来、半年以上にわたって愛用しています。
実際に使ってみて、以下の観点で実際の使い勝手をレビューします。
外観は、オーソドックスなデザインとで、及第点と感じました。
これまでに出てきた11.6インチモデルによくあるデザインですね。
良い意味で言えばこなれたデザインといった感じです。
実際に使ってみて何か違和感を覚えることはないと思います。
表面がマット加工されていて滑りにくい仕様になっているのはよかったです。
パフォーマンスは相当よくなりました。
メモリが8GBになったのが何より大きいですね。
4GBの時はどうしてもスワップが発生した途端にもっさりしてしまい、タブをたくさん開くのはストレスでした。
かなり余裕ができたので、それこそタブを20枚開いても問題無いくらいになっています。
CPUもMediaTek Kompanio520とミドルクラスになっていて、エントリークラスにあったCeleronのようなもたつきはありません。
ブラウジングする分には快適に作業できると思います。
ちなみにOctaneの数値は以下の通りです。
この数値はIntel N100よりも少し低いけれども、4年前のハイエンドGalaxyChromebook(Intel Core i5-10210U)よりも高い数値となっています。
4年前のハイエンドよりもスコアが良いのは素晴らしいと思いますね。
グラフィック性能は価格なりの性能と感じました。
フルHDでIPS液晶なので、映像は綺麗に鑑賞できます。
映り込みはそれなりにある、画面もOLEDに比べればさすがに白っぽいですが、5~6万円のパソコンとして考えれば十分合格点なレベルのディスプレイだと思います。
拡張性についてはASUS Chromebook Detachableシリーズの弱点とだと思います。
USB-Cポートが1つしかありません。
これは正直寂しいところですね。
ライバル機であるDuet370は、ポートが2つあるだけに余計に見劣りしてしまいます。
実際利用する際には、拡張ポートなどは必須です。
※私は、Startec.comのハブをセットで使っています。
キーボードとタッチパッドの使い勝手無難な完成度だと思います。
キーストロークは少しあるので押しやすいです。
ただ、¥キーが少し小さい、キートップの色が分かりづらいのは要改善ですね。
特に色合いは明るいところだと観にくいので濃い系の色にしれもらえればと感じました。
持ち運びのしやすさは、Chromebookのなかでもトップレベルです。
タブレットタイプはキーボードも背面カバーも薄いのでちょっと厚めのA4書籍サイズくらいしかありません。
クラムシェルはどうしてもキーボーで厚みが出ていまいますが、CM30の場合、その半分程度。
本来、スマホと8インチタブレットが入るくらいのボディバッグにも収まってしまいます。
このコンパクトさはタブレットタイプならでは。
持ち運びのしやすさで不満が出ることはないでしょう。
バッテリー時間はMediaTekだけあって良好です。
実際にタブを20枚、ブログ作業、たまにWEB会議をしていても7時間はもちます。
朝からフルに使っても夕方くらいまでは持つ感じですね
これはIntelのChromebook Plusだとよくて4~5時間しかもちません。
実働でChromebook Plusに比べて体感1.5倍程度、7時間は持っていますね。
最後にコストパフォーマンスですが、こちらも執筆時点(2024年7月)でおおよそ5万程度となっていますが、妥当な金額だと思います。
同じような用途のSurface Goがかつて7万円くらい(キーボードは別)だったことを考えれば、ペンもカバーも本体もセットで5万円ジャストなのは素晴らしいです。
コストパフォーマンスは良好といえるでしょう。
実際に一ヶ月使ってみてリアルに感じたメリット・デメリット(注意点)を紹介します。
以下のように感じました。
メモリ8GBなのは「ASUS Chromebook CM30 Detachable」のメリットと感じました。
Chrome OSならマルチタスクも余裕でこなせるメモリ量なので、実際色々な作業を並行して行えています。
前のモデルからメモリ量が倍増になったのは素晴らしい進化です。
※私自身、購入の決め手になったのがメモリ容量でした。
この判断は間違っていなかったと思っています。
もう一つのメリットが「コンパクトで持ち運びが楽なこと」ですね。
厚みが「8.95mm」というのは、Chromebookの中でも最薄の部類に入ります。
コンパクトなボディバッグでも入るコンパクトさはどこに持ち出しても荷物になりません。
ひらくPCバッグナノというボディバッグにも入るので、散歩するときも持ち歩いたりしています。
ほとんどのバッグに入るコンパクトさは本当に素晴らしいです。
USIペンが内蔵式なのも良い点です。
ペン対応であっても、本体と別で管理になるとどうしても用意するのが面倒くさくて使わなくなってしまうもの。
この点、「ASUS Chromebook CM30 Detachable」ならボタンを押せばすぐに取り出せるので、メモ書きでもしようかという気にさせてくれます。
本体に内蔵されている仕組みは素晴らしいと感じています。
ディスプレイが非自立式(スタンド式)な点には注意が必要です。
スタンド式は奥行きが必要なので、カフェや電車のテーブルだと長さが足りず使えないこともあります。
使うのが初めてだと、想像以上に使いづらいと感じてしまうかもしれません。
意外と置くのに場所を取ることは覚えておいてください。
奥行きは必要です。
インターフェースがUSBポート1つだけなことにも注意してください。
ディスプレイを横にした状態だと左下にしかない形になります。
「マウスとウェブカメラを繋ぎたい」といったときには、USBハブが必須です。
私はStartec.comのハブを使っています。
あとはChromebook Plus認定を取ってない点にも注意が必要です。
GoogleのGemini Advancedの1年間無料キャンペーン対象外ですし、Geminiもプリインストールされません。
AI関連の機能はついていないので、こういった機能が必須の場合は、Chromebook Plus認定を取っている機種にしてください。
なお、Chromebook Plusの機種は以下から検索できますので参考にしてください。
以上、外観・スペックレビュー、リアルに感じたメリット・デメリットでした。
トータルとしてどんな使い方がオススメできるのかも紹介します。
ブラウジング専用パソコンとしての利用することをオススメします。
メモリ8GB あるのでタブを10~20枚開いて作業するくらいなら余裕で行えますので、やはり主な利用はブラウザになるかなと。
他方、Linuxは、CPUもARM系ですしパワーも予約ちょっときついです。
活用するのなら「ブラウジング専用」として使う方が良いかなと思います。
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」の良いところは、USIペンによる手書きにも対応しているところです。
MediaTek Kompanio520効果で手書きもスムーズ。
ペン内蔵なのでノートの書き込み、イラスト描きもささっと行えます。
ペン入力する用のパソコンとして使うのはアリだと思います。
あとは「サブのサブノートパソコンとして使う」です。
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」の良さはコンパクトさです。
どんなカバンにも入るのでとりあえずカバンに放り込んで、サブノートパソコンとして使うのはアリだと思います。
私自身、リュックを持っていくほどでもないけどカバンにパソコンを忍ばせて使いたい時に持ち歩いています。
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」は以下のようなユーザ、使い方をするのにオススメです。
コンパクトなChromebookが欲しい方にオススメです。
ディスプレイ自体mお10.5インチと本当にコンパクトです。
キーボードとセットで合計1kg程度なので、どこに持ち出しても苦になりません。
モバイルするパソコンはできる限り小さい方がいい方にはすごくフィットすると思います。
タブレットとしての利用も気になる方にもオススメです。
操作感はAndroidタブレットよりも劣りますが
「パソコンをタブレットとして使う」
と捉えた場合、パソコンの中では良い方になると思います。
お試しでもいいからタブレットモードにチャレンジしたい方に是非検討いただきたいですね。
ペンでの手書きノート、イラスト描きもやってみたい方にもオススメできます。
こちらもワコムのタブレット、iPad+Apple Pencilのような操作感は到底望めませんが、気軽に書く分には必要十分な機能を備えています。
ClipStudio Paintも動作しますし、ライトな気持ちでパソコンでイラスト描きにチャレンジしたい方にゲットしたていただきたいなと思います。
最後に購入方法を紹介します。
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」は色々な場所で購入でき、ASUS直販サイト、Amazon、各家電量販店で購入可能です。
2024年7月時点で一番安いのはAmazonで、おおよそ5万円前後。
次に家電量販店で、こちらもポイント込みで実質5万円前後になっています。
どちらも在庫が切れていたら、直販で買うのが良いと思います。
以上、「ASUS Chromebook CM30 Detachable」のレビューでした。
好き嫌いが分かれるタブレットタイプですが、フィットすればとても使いやすいChromebookです。
メモリが倍増になって実用性はグッと増しました。
サブノートパソコンとして、コンパクトなChromebookに興味がある方は是非チェックしてみてください!
「ASUS Chromebook CM30 Detachable」のレビューをあげている方の動画やブログを集めました。
こちらも購入の参考にしていてください。