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画面を 360°回転して折りたたむことでタブレットのように使用することができる 11.6 型ディスプレイ 2 in 1 コンバーチブルノート型の Chromebook です。
富士通が国内で企画・開発・保守を実施。
グループ会社である株式会社島根富士通で製造しています。
堅牢性が特に重視されており、MILスペック準拠に加えて富士通独自の耐久性試験も実施。
机の高さを想定した落下試験、持ち運び時の鞄の中を想定した全面加圧・一点加圧、自転車振動試験など、様々な環境を想定した試験を行っています。
手荒に扱いがちな子どもにも安心して使わせられるパソコンなのがユニークなところです。
スペックと特徴は以下の通りです。
仕様 | 詳細 |
---|---|
モデル | FMV Chromebook 11K |
オペレーティングシステム | ChromeOS |
CPU | MediaTek Kompanio 520 |
GPU | ー |
RAM | 4GB |
ストレージ | フラッシュメモリ(eMMC) 約 32GB |
ディスプレイ | 11.6 型 1366 × 768 ドット、静電容量方式タッチパネル |
重量 | 約 1.19kg |
カメラ | フロント: 約 92 万画素 / リア: 約 500 万画素 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax 準拠) |
I/Oポート |
Type-C: USB3.2(Gen1) × 1 Power Delivery 対応Type-A: USB3.2(Gen1) × 1 |
認証 | MIL-STD-810H(ミリタリーグレードの耐久性) |
子ども用がターゲットになっているため、性能は控えめですが堅牢性は高くなっています。
MediaTek Kompanio 520は、エントリーレベルのChromebook向けに開発されたSoCです。
2024年に発売されるGIGAスクールで採用が進んでおり、FMV Chromebook 11kでも採用されました。
主な仕様は以下のとおり。
このSoCの採用により、Intelモデルより軽量化、長時間バッテリーを実現しています。
ハードウェアで特徴的なのがキーボードです。
FMVオリジナルのレイアウトをChrome OSでも引き続き採用。
など、Windowsの日本語キーボードに慣れたユーザーに使いやすいレイアウトになっています。
また、軽さも特徴です。
11.6インチモデルのChromebookでは最軽量レベルになっています。
他メーカーのモデルが1.3kg~1.4kgあるなか、200グラム近い軽量化を実現。
小さなお子さんでも持ち運びしやすい重さになっています。
また、14時間もつ長時間バッテリーもFMV Chromebook 11kの強みです。
バッテリー消費が少ないMediaTekを採用しているため、Intelの同性能モデルよりもおおよそ5時間くらいバッテリー時間が延びています。
これだけの時間があれば、半日の間、バッテリー無しでも安心して使えます。
エントリーモデルなので、メモリとストレージは全Chromebookのなかでも最低限になっています。
メモリ4GBなので、ブラウザのタブであれば5枚程度。
ストレージも32GBと最小です。
システムは10GB以上消費するので、利用できるのは20GB以下となっています。
CPUとメモリ、ストレージは最低限のスペックで構成されているのも特徴的なところといえます。
同じようなモデルは、「HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook」が該当します。
で、全く一緒の構成になっています。
HP Fortis Flip G1m 11 Chromebookは、GIGAスクール第2期むけに日本HPが発売予定のエントリーモデルです。
キーボードと本体の質感以外は、CPU、メモリ、ストレージ、ディスプレイ、USBポート構成などはほとんど一緒になっています。
違うところはキーボードのレイアウトとペンの収納位置くらい
この2機種で選ぶとしたらキーボードとペンの収納位置、どちらが好みか?が分かれ目になるでしょう。
仕様 | FMV Chromebook 11k | HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook |
---|---|---|
プロセッサー | MediaTek Kompanio 520 | MediaTek Kompanio 520 |
メモリ | 4GB LPDDR4X | 4GB LPDDR4X |
ストレージ | 32GB eMMC | 32GB eMMC |
ディスプレイ | 11.6インチ HD (1366x768) タッチパネル | 11.6インチ HD (1366x768) タッチパネル |
カメラ |
イン:720p HD カメラ |
イン:720p HD カメラ(プライバシーシャッター付き) |
バッテリー駆動時間 | 約14時間 | 約14時間 |
重量 | 約1.19kg | 約1.19kg |
特徴 |
MIL-STD-810H準拠の堅牢性 |
MIL-STD-810H準拠の堅牢性 |
価格 | 未定 | 67,900円 |
続いて実機レビューです。
実機を借りて一週間、自宅とモバイルで使ってみての感想を以下の観点で紹介します。
まず外観は非常に使っていて安心感を覚える堅牢性の高いボディが印象的でした。
ボディ全体はザラザラ加工がされていて、手に持っても、机の上に置いても非常に滑りにくい作りになっています。
滑りにくい加工は本体の全体にされていて、天板も以下のとおりザラザラしているので手に持ったとき、ツルッと滑ることが一度もありませんでした。
机から落としたときに床に直撃しやすい縁にはラバー加工がされていて、ショックを和らげる工夫がされていました。
実際に机の上から落としてしまって壊れるときは角から落ちて衝撃が一点に集中したときです。
その箇所を特別に加工しているのは
「壊れ方を分かっているな」
と感じましたね。
ボディの作りは、11.6インチのChromebookのなかでは最高に近い出来だと思います。
パフォーマンスは及第点といったところです。
MediaTek Kompanio 520は、ASUSのChromebook Detachable CM30 でも使われていますが、これまでのモデルと動作は変わりません。
具体的には
といったところ。
性能なりのパフォーマンスと感じました。
ちなみにお借りした機種ではベンチマーク計測不可だったので、別のMediaTek520採用機のスコアを紹介しておきます。
Intel N100よりちょっと弱めですが、Pentium N6000よりも性能高めです。
スコア的にはブラウジングだけなら十分快適だと思います。
ディスプレイ性能は、普通と感じました。
可も不可も無し、ほかのメーカーと変わらない出来です。
解像度は11.6インチでありがちな「HD (1366x768)」ですし、グレア液晶なのでそれなりに写りこみもあります。
発色はまあまあよかったという感じ。
全体的に他メーカーの11.6インチモデルと同じ品質と考えておけば良いでしょう。
インターフェースについても及第点といったところです。
ほかのメーカーに劣っているところも優っているところもない感じ。
よくある構成だなと感じました。
好みで分かれそうなのは、USB-Cポートが「本体の左側1つだけ」ということですね。
これまでのモデルは両側についているのが多かった分、違和感でした。
片側だけしかUSB-Cを繋げられないのは人によってはマイナスポイントになると思います。
まずキーボードについては、JIS配列キーボードでは一番打ちやすいレイアウトと感じました。
FMVレイアウトを崩さずに作ってくれたおかげで、JIS配列に慣れている方には打ちやすいつくりになっています。
Enterキー周りが変に小さくなっている、¥キーが人差し指ほどのサイズといったこともみたいなこともないです。
矢印キーも一段下げてられていルモナイス、全体的につかいやすかったですね。
作業についても数枚のタブを開いてテキストを打つくらいであれば非常に快適です。
タブを開くときに待たされることもありませんし、描画もスムーズ。
Googleドキュメント、WordPressでテキスト打ちなどなら快適に行えました。
さすがにCPU性能がエントリーモデルかつメモリが4GBなので、たとえばタブを数十枚開きながら、Androidアプリも起動してLinuxも使うみたいな作業は無理です。
ブラウザで閲覧、SNSへの投稿、WordPressでブログ作業するくらいなら必要十分なレベルの使いやすさでした。
持ち運びのしやすさは、ギリギリ及第点といったところです。
1.4kgあるので軽いとは感じませんでした。
タッチパネル搭載のため、どうしても重めになっています。
実際はどうにか片手で持ち上げられる程度。
全然持ち運べる範囲の重さですが、人によってはずっしりと感じるかもしれません。
バッテリー持ちは非常に優秀でした。
近年のChromebookの中では飛び抜けて長かったです。
100%の状態では13~14時間とほぼスペックどおり。
実際に使ってみても体感で10時間以上持ちました。
半日持ち出すだけならバッテリー無しでいけると思います。
最近のモデルは性能が上がるにつれてバッテリー持続時間も短くなっていますが、FMV Chromebook 11kについては全くの逆。
バッテリー持ちを重視するのならそれだけで買いかもしれません。
まだ、価格が発表されていない段階なので、コストパフォーマンスの評価はむずかしいですが、
といったところです。
7万円以上するとサイズこそ違いますが、Chromebook Plusが買えます。
同じ6万円台だとマウスコンピュータのIntel N100、メモリ8GB、サポート3年間込みのモデルが69,850円です。
メモリが4GBな事を考えれば6万円台なら良い勝負。
6万円以下なら同じスペックの「HP Fortis Flip G1m 11 Chromebook」が67,990円なので、間違いなく買いでしょう。
よかった点、注意点をまとめると以下のようになります。
キーボードや本体の頑丈さ、持ち運びのしやすさといったハードウェア面は、総じて優れていました。
富士通が国内のニーズをしっかり捉えて必要な作ってきたなという印象です。
使う場所がモバイル、用途がテキストメインなら間違いなく使いやすいと思います。
ただ、ターゲットがGIGAスクールのため性能は最低限になっているのは注意点ですね。
Chromebookで出来ることが全て出来るわけではない点には注意が必要です。
AndroidでゲームをするとかやLinuxを使う、ブラウザであっても動画編集をするといった用途にはむきません。
そういった意味でオススメの使い方は以下のとおりです。
一番は子ども用、特に小学生向けの学習パソコンとしての利用がおすすめです。
快適に使える用途がブラウジング中心ですし、そもそもGIGAスクール向けに作られているので、大きさ的にもフィットすると思います。
何より頑丈なので、親としても安心して与えられるのもいいところ。
子ども用の学習パソコンとしての利用はオススメです。
ブラウジング専用パソコンとして活用するのもオススメです。
AndroidアプリやLinuxは容量的にきついですが、ブラウジングなら十分快適に使えるレベルです。
というときにフィットすると思います。
実際に使ってみてよかったのが、コンパクトでもGoogleドキュメント、ブラウザでWordPressするくらいならポメラ並の早さで作業に取りかかれることでした。
開くタブは数枚程度に抑えるのがポイントですが、画面を開いたらすぐに文字を打てる状態にまで持っていけます。
ポメラのようにテキスト用のマシンとして使うのもオススメです。
コンパクトなのでカフェの狭いテーブルでも快適作業。
下手に色々な作業が出来ないのでテキスト作業により集中できました。
最後に購入方法を紹介します。
2025年に受注開始、発売は2月で現状、個人向けは富士通の直販サイト「富士通WEB MART」のみとなっています。
価格は執筆時点では未定です。
以上、FMV Chromebook 11kのレビューでした。
ハードウェアの作りは非常に丁寧差を感じられるChromebookでした。
使いたいサイズと合っていて、性能に妥協が出来れば、買って良かったと思えるモデルだと思います。
使い方でも書きましたが、とにかく頑丈、軽量なのが魅力なので
なかたにオススメです。
2025年から個人でも買えるようになるので、ぜひ気になる方はチェックしてみてください!
レビューをあげている方の動画やブログを集めました。
購入の参考にどうぞ。