「CAMEYO」はChromebookでWindowsアプリを利用できるソリューションです。
たとえば、
「どうしてもWindowsアプリケーションの利用が必須。」
「どうにかChromebookでもWindowsアプリが使えると採用できるのに」
というときに役立つソリューションです。
この記事では、CAMEYOについての仕組み、メリット、活用法、注意点について紹介します。
Cameyoは、WindowsアプリケーションをWebブラウザ上で実行できるようにするクラウドサービスです。
Chromebookをはじめ、あらゆるデバイスからWindowsアプリにアクセスできるようになります。
従来のVDIのようにWindowsのデスクトップ全体を仮想化するのではなく、必要なアプリケーションだけを配信するため、より軽量で高速に動作するのが特徴です。
※ 引用 https://helpcenter.cameyo.com/support/solutions/articles/80000705099-cameyo-deployment-guide-amazon-web-services
Cameyoは、Windowsアプリケーションを独自のサーバー上で実行。
その画面をWebブラウザにストリーミングすることで動作します。
ユーザーは、ChromebookなどのデバイスからWebブラウザにアクセスするだけで、Windowsアプリを利用できます。
この際、Chromebook側にアプリケーションをインストールする必要はありません。
PWAとして動作します。
※以下が実際に起動した様子。PWAの形でWindowsアプリを利用できます。
Cameyoを導入することで、企業は様々なメリットを享受できます。
特にChromebookの活用を検討している企業にとって、Cameyoは大きな可能性を秘めているといえます。
Cameyoの最大のメリットは、ChromebookでWindowsアプリを使えるようになることです。
Chromebookは、セキュリティの高さ、低価格、管理の容易さなどから、ビジネスシーンでの導入が進んでいます。
しかし、Windowsアプリが使えないことが導入の障壁となるケースも少なくありません。
Cameyoを使えば、運用の不可、導入価格を低減しつつWindowsアプリも利用可能と、Chromebookの導入効果を最大限に引き出すことができます。
Cameyoでは、管理者が配信するアプリケーションを一括で管理できます。
ユーザーごとにアクセス権限を設定したり、アプリケーションのバージョンを管理したりすることが可能です。
これにより、IT管理者の負担を軽減し、セキュリティリスクを低減できます。
具体的にはCAMEYOポータルという管理用WEBが用意されて、そこから配信サーバを起動。
配信するアプリをインストールしたりアップデート、ユーザに配信することが出来ます。
実際の操作は以下の動画を参照ください。
Cameyoで配信されたアプリケーションは、Chromebookのランチャーにアイコンとして表示されます。
ユーザーは、アイコンをクリックするだけでアプリを起動できます。
Windowsパソコンと同じように操作できるため、ユーザーは違和感なくCameyoを利用できます。
以下が実際の操作画面です。
Cameyoは、Windowsアプリの操作性を損なうことなく、Webブラウザ上で実行できます。
キーボードショートカットやマウス操作など、Windowsパソコンと同じ感覚でアプリを利用できます。
以下は実際にCAMEYOでAdobeアプリを動作している映像です。
違和感なく使える様子が分かると思います。
CameyoはChrome OSと統合されているため、Googleドライブに直接アクセスできます。
利用したアプリケーションのデータは、Googleドライブに保存することが可能です。
ChromebookでCAMEYO
ファイルを保存する様子 pic.twitter.com/b6LStm9TtW— タケイマコト (@pcefancom) January 12, 2025
CAMEYOをどう活用していくかの方法を紹介します。
導入のハードルが低く、手軽に試せて効果もあるのが
「Windows専用フリーソフトを活用する」
でしょう。
例えば、サクラエディタやTeratermなど定番で使っているフリーソフトを利用する形です。
Chromebookだとどうしても置き換えるソフトがない、あっても機能不足ということも多いと思います。
代替えのないソフトを使えるのはメリットが大きいですし、PoCで導入する際の検証としても使いやすいです。
後述しますが、有料ソフトは仮想サーバでの配信に当たって、ライセンス違反にならないか個別の確認が必要になります。
その点、フリーソフトは問題がない場合も多いです。
実用、コストの両面から活用しやすい方法といえるでしょう。
あとは社内システムや業務アプリケーションなど、会社独自のWindowsアプリをCameyoで配信することです。
CAMEYOで配信すること従業員はChromebookからこれらのアプリにアクセスできるようになります。
社内システム用の業務アプリケーションであれば、ライセンス周りを気にする必要はありません。
CAMEYO活用のファーストステップとしてはマッチすると思います。
サポートが終了した古いWindowsアプリを使い続けなければならないケースもあるでしょう。
Cameyoを使えば、古いアプリを仮想化して安全に使い続けることができます。
配信サーバで動作さえすれば、端末のOSやバージョンを気にする必要はありません。
※ライセンス周りの確認は必要ですが
最新のOSでは動作が期待出来ないアプリの延命をするためのソリューションとしても活用できます。
CAMEYOは便利なソリューションですが、利用に当たってはいくつか注意が必要です。
注意点を紹介します。
CAMEYOで動かすアプリケーションの環境は
「WindowsServer」
な点には認識しておいてください。
配信サーバにアプリケーションをインストール、画面転送で使う形ですが、配信元のOSはWindowsServerでWindows11ではありません。
使おうとしているアプリがWindowsServerでは動作保証外だったり不可な可能性はゼロではありません。
アプリを設定する際には、WindowsServerでも動作可能かの確認が必要な点は注意が必要です。
Cameyoで有料のWindowsアプリを利用するには、そのライセンス違反にならないかの確認は必要です。
ライセンスを持っていないアプリをCameyoで利用することはできませんし、ライセンスを購入している場合でも、仮想サーバにインストールして配信するのはNGという場合もあります。
アプリケーションベンダーがそもそも仮想サーバでの配信を想定していないことも往々にしてあり、その場合は個別の調整がやはり必要になってきます。
インストールすると使えてしまうことが多いですが、申告せずに使っているとあとからライセンス違反で損害賠償になってしまう可能性もゼロではありません。
アプリケーションを利用する際には必ず確認するようにしましょう。
※マイクロソフトのオフィスは基本的にNGです。Googleがサービスとして利用可能と言わない限り使えません。
Cameyoを自社で運用する場合、クラウドやサーバーに関する一定の知識が必要です。
Googleに買収されはしましたが、マネージドサービスとしてコンソールから利用できるようにはなっていません。
※2025/01/12時点
Google Cloudで使う場合、以下のような構成図のインフラをローンチする必要があります。
※ 引用 https://helpcenter.cameyo.com/support/solutions/articles/80000705099-cameyo-deployment-guide-amazon-web-services
それなりにサーバやネットワークの知識も必要ですし、サイジングやコスト見積もりも必要です。
自社でのCameyoの導入や管理に不安がある場合は、Googleのパートナー企業に依頼することをおすすめします。
Cameyoは、ChromebookでWindowsアプリを利用するための画期的なソリューションです。
Cameyoを導入することで、企業はChromebookのメリットを最大限に活かし、業務効率化、コスト削減、セキュリティ強化を実現できます。
ぜひ、Windows10からのリプレースでChromebookを検討しているけれども、レガシーアプリの存在で以降に踏み切れない企業の方は、ぜひCAMEYOの導入もセットで検討してみてはいかがでしょうか。
とはいえ、Cameyoの導入や運用には、専門的な知識が必要となる場合があります。
導入を検討サポートもほしい場合は、Googleのパートナー企業に相談するのがよいです。
特に電算システムさんなら積極的に導入支援をされており、Cameyoの導入から運用、サポートまで、包括的なサービスを提供しています。
是非相談されてみてください。